でーんでーんでーんでーんどんどん。
2月1日。朝8時にホテルを脱出し、やってまいりました桃源台駅。
シャッターが開くのは50分、始発前に待機することで少しでも人の居ないゴンドラに乗ろうと思いやめっちゃ人来るわい。
二桁人待機してた。みなさんおはやい。
シャッターは随分開くのが遅くなり、痺れは切れないが何かやらかしたのか不安になる面々。
具体的には時間の確認ミスとかな。
満を持してシャッターが開く、乗客たちの目に飛び込んだのは……!!
メンテ明後日からじゃん、今壊れるとか嘘だろ。
全通するためだけに土日に被るように旅程組んだんだぞ……。
とはいえ無人ゴンドラが全然動いてなかった時点で予想はできていた。横浜とかだと二周くらいしてんじゃね?ってくらいテスト運転してるもんな。ロープ送る音すらしてなかったもんなぁ。
フリーパスやチケット所持者は伊豆箱根バスで大涌谷に向かうチケットが貰えたらしい。
あっちのルートも気になっていたので貰えばよかったな、気付くのが遅すぎた。
ということで、涙を飲んで早雲山駅に移動した。
まぁ前日も乗ったんだが。
乗り込むゴンドラ。
射出のシーンは何度乗っても楽しい。
支柱を通る時は何度乗っても怖い。
非現実のワクワクがいくらでも味わえる。
先の見えない峰だって他力本願で越えられて、安心安全に遠くに連れて行ってくれる。
技術ってすごいなぁ、よくこんなもん考えても実現させるもんだよ。
人力だろうと機械だろうと、高所で運用し始めた頃とか落下事故怖すぎて乗れないだろ。
上から芦ノ湖を見たり、車じゃないと見れない画角の大涌谷を見たり。
ロープウェイがあるから眺めることのできる風景がある、というのは結構嬉しい。
残念なのは紫外線対策か劣化かで景色がくすんで見えること。肉眼で見るほどの綺麗さは無い。
だから自分の足で現地に降り立たなきゃいけないんだ。
駅で大口を開けているのも、電車と違うドキドキで溢れてるよな。乗降もVIP扱いしてもらってるような、特別感。
だから高くて怖くても乗ってしまうんだ。
人間は空を飛べないからってのもあるかもな。
ロープウェイの仕組みは上でロープを掴むこと、普段だと見ることができない部分が箱根では見れる。ぎゅっと掴んだこの部分が俺たちを守って運んでくれる。
しかも2本を内側から外に向けて掴んでいるので、強風でも安全バツグンで人数も多く運べる。
強風でも耐えられるとは車内案内のお言葉だ。
強風時に乗りたいかどうかってのはそれはそれ。
駅ではロープが足元に引き込まれ、ゴンドラはローラーに運ばれていく。
人を乗せた後は射出時にまたロープと合流し、しっかりと掴んで次の駅へ。
これすげぇ自由研究向けの題材じゃね?
昔はロープ1本のタイプで運用されていたことが姥子駅で見ることができる。
そして鉄塔を見ると、支柱は昔から変わらないんだろうということもわかる。支柱強いな。
乗車人数が増えたから負荷が増えるのでは?と思うところだが、乗せる人数や時間を考えると昔は半量の人間を倍量のゴンドラで運んでいたんだろう。そう考えると総重量は同じくらいなのかな。
丁度工事のある期間に旅行したんだが、早雲山から大涌谷と大涌谷から桃源台に期間を分けて工事していて、どうやって止めてるんだろうと謎だった。
現地に着けば一目瞭然、前期後期別々のロープウェイで運用されているんだな。
まるっと1本でとなると負荷もそうだが、中間駅に人が集まることになって効率が悪いんだろう。上手いこと考えたもんだ。
一部だけ完成することで物資の搬送に使えるというのもあるのだろうか。
長さや高低差だけなら多分1本の路線でも大丈夫なんだろうが、大涌谷は蒸気やそれに含まれる成分で劣化が多いだろうし、つまりは安全性だ。
実際工事運休の時期に使ってみた感想としては、ここが繋がっているかそうでないかで効率が全然違う。
なのにそんなに観光する人が減るわけでもないので、車があるなら運休中でもいいが足が無い人間は絶対全通できる状態の時に来るべきだ。
バスがあるとか船があるとかで済む話ではなく、限られた時間の中で迂回が必要となると、無事に予約時間に宿に着けるかどうかの不安も抱いて活動しなきゃいけない。
10分で着ける距離が違うということは残りの時間で悩む余裕ができるということ。
10分で短縮できるものがあるということはスレスレまで遊べるということ。
折角の休みに来るんだから、少しでも色んなことをしたいだろう。
思い出のために費やすのは後悔しないものでありたい。
1つの選択肢を3つに、5つに増やすために、使えるものは使うべきで、使えない境遇を自ら選ぶべきではない。
突発で起こることは仕方がないが、予定として有るものは避けれるなら。それは別のどこかで安心に繋がるだろう。
ちなみに冒頭の運休は11時には解決していたのでそんなに影響はなかった。かろうじで首が繋がったぜ。