岸辺露伴のドラマを見た。。
前にルーブルだけ見てたんだが改めてだな。
どの話も「いつ本題に入るんだ」と思っている間に40分過ぎていたりしてびっくりする。どうしてこの流れになったのか、と考えるたびに「今見てるのが本題ですご安心ください」と脳内俺が言う。そうだった、そういう語り出しだった。
導入の少し前のくだりしか覚えていない自分にもびっくりだが、すんなりすぎる導入によるところが大きいので大体露伴のせいだ。
もうちょっと奥の深いところまで一気に話すと思ったら上澄みで一話使うじゃん。
上澄みが妙に濃厚じゃん。
湯葉か???
TRICKなどの感覚で見ていると若干肩透かしだが、それが「動かない」ということなのだろう。何事も踏み込みすぎない、解決するのは自分の役目ではない。
ミステリーの枠ではどこもかしこも人が何かしてそれをいかに紐解くかになるが、これは何かされるといえば何かされるが主人公の観測範囲内のみであり、大概が人ならざる奇妙な何かの仕業だ。それってどっちかっていうとホラーじゃね?
Amazon登録ジャンルはサスペンスらしい。
露伴先生の観測外だと誰もその出来事を知らないから、周囲視点でも「動かない」なのかな。
描いた先ではネタの元となった出来事は実際起こったのか空想なのかわからない。いや、きっと空想の産物なのだろう。読者はそう考えるはずだ。
そう考えると俺たちの人生も動かないシリーズなんだな。
全編通してのことだが、情緒不安定・モラハラ・執着・自己中・変質者・不気味と、嫌な人間の描写が一目でわかる濃厚さで見ていられない。人が怖い。
だからこそ話が生きるというのはあるし、だからこそ恐ろしいのだが、そこまで解像度高くねっとりやられると短時間ですらきついので、そういう意味では人を選ぶんだろうな。
勿論優しい人や普通の人もたくさんいるので誰でも彼でも見ていて疲れるというわけではない。様々な愛が溢れていることも実感できる作品なので、ほのぼのとする部分もある。
基本的にどの人も単話で消えるのでずっともやもやすることはないぞ。突然現れて突然消えて、そのふりをして地下でくすぶる。茸か?
逆に癒しはもっと居てくれと思うこともある。奇妙バトルでの負傷だとかなんだとか、トニオさんがいたら何とかなるんじゃないかと思うことすらある。居てくれ常に、そこに。
大体の人が思うのだろうが、トニオさんが現実に欲しい。
でも絶対予約埋まりまくり何十年になるんだろうな。よほどの気合と運が無ければご縁が無さそうだ。
彼はどの程度まで治せるのだろうか。アトピーなんかは一発で完治できそうだよな。つまり花粉症もデトックスでいける可能性がある。神経は?生まれつきの視力は?無から歯を生やすということは生命力さえあれば手足もいけるかもしれん。トリコか????
前情報と覚悟があれば怖くない店だよな。そのあと数日は悪夢を見そうだが。
あの水をテイクアウトさせてもらえれば睡眠すら必要ないかもしれないし、悪夢と無縁のスッキリさかもしれない。無敵か?
しかし、ルーブルでは鳴りを潜めていたが、ドラマ版だと嫌味なシーンの古畑任三郎っぽさが際立つな。本当に苛立つ性質をしている、そうだろう今……泉くん。
観測しているだけだからいいが、会話する相手としてはお断りさせていただきたいタイプだ。
距離置いて逃げた相手でも引っかかるところがあると近づいてくるのも含めて任三郎だよ。勘弁してあげてくれ。
先に嫌な人間の描写について述べたが、その性質のどれもがうっすらと主人公である岸辺露伴にも存在することが見える。
特に顕著なのが執着。作品に対する執着が彼を突き動かしている。
そしてそれは自分から作品へ、さらにはそれを読む読者、ならびに読者になる・かつて読者だった人間への愛から来ているものであることがわかる。
自分の邪魔をしたり自分の作品や作品に対する情熱を侮辱すると怒るし、作品のためなら他人の成り立ちを糧にすることも厭わないが、隣人愛……というものでもないか。救えるものは救おうとする、基礎の部分にある優しさや正しさのようなものがとても強く大きい人なのだろう。
そこを押し出さないために嫌な人間のテイストがあるようにも見える。
……多分美化のしすぎだな。
そういう人間らしさがうっすら散りばめられているから嫌味な奴だが嫌いになれないのだろう。
今後もそんな露伴先生の弱さと強さと人間らしさを見ていきたいところだ。
さて今回はNHK作品をAmazon経由で見ているわけだが、この場合受信料とかはどうなるんだろうか。見てるし受信してるがアンテナではない、しかし最近はPCやスマホも徴収対象になる。ワンセグがどうだというのがここ数年でどうなったのかだな。
オンデマンドが別個契約の枠で居る上でPrimeVideoでの配信ということなので、色々ご理解の上で置いてくれていると思うのだが、実際どう考えて置いてくれてるのかわからないと構えてしまうな。