理不尽な現実と


力関係のガッチリした部活での外見いじりは部外が対象になってもキツいが部内が対象になるとかなり酷いと聞く。
結託されると顧問も味方にならないし、それどころか一緒になって罵るという。
そうでない、嫌がらせなんてないところの方が多いと……ほとんどそうであると信じているがただでさえ目立つ「そう」なところにあたるというのは、学生という狭い世界の中で抜け出せない苦しみを味わうことになる。

たとえ部活から離れても、学校という同じ場所にいる必要があって何度も顔を合わせるのであれば脱出なんてできやしない。
その時に植え付けられた楔は社会に出ても抜けることはなく、中で錆びて周囲を腐らせ自分を苦しめるものになる。
早めに学校自体から逃げればいいというけれどそれは将来を保証しない人たちからの言葉で、その先に取り返す苦労が付きまとうと知っているのにフォローもせずに投げやりに「いなくなれ」というのは加害者と同じ。
大丈夫なんとかなるだなんて、ひょっとしたら自分が恵まれていただけかもしれないのに。

そう考えると簡単に「忘れろ」も「逃げろ」も言えないな。
俺はなんか、こういうことがあったらとりあえず逃げろって言うタイプなんだが、将来が上手くいく運を万人が持っているわけでないと思うとこれからは躊躇ってしまうかもしれない。
ずっと支えて生きることも、責任を取って甘やかすこともできない。そんな人間が何を言えるだろうか。