ジェドさんみたいって言うな。


何故兄というのはこうも過保護なのか。俺含む。


真昼の弦月やってきました!!
……といってもノーマルモードだが。
とりあえず、俺の中のルーミンさんはほぼ死んでしまっていることを最初にお伝えしておく。

教皇さんはいつもの服から可愛らしく派手な私服へと着替える。
1人で、ちょっと離れた場所で。
微妙に面倒そうな服だし普段は自分で着てないだろうから重さはともかく着方がわかるのだろうか?
1人で着れるのか心配になった俺は……。


そんな趣味もつもりもないぞ!?
性別についてはここで否定すると色々怖いのでしないが!!
着付け方知ってても立ち入るのはどうかってもんなのは確かなのでお兄ちゃん着付けてあげてよ!!




恐らくだが、俺がついていかずにふたりだけだったならば教皇室から直で庭園に行けたのだろう。
それを邪魔したのは紛れもなく俺たちプレイヤーだ。





彼らの望んだ美しい庭園。
永遠に続くお茶会を楽しみ、閉じられた世界で巣箱から飛ぶ鳥を見て、咲き誇る花の茎根が腐っていくことにも気付かず、幸せだけが贈られると信じている。
子供らしいといえばそうなのだろう、けれどふたりが求めても手に入らなかったものでもある。
平穏、変化、安寧、愛。
彼らの世界は結局、一室程度の広さの場所でしか居られないほどに狭い。

教皇室の裏にも庭園はある。
美しく、虜になる人も多いそこは教皇さんが兄上と求めた場所だったのだろう。
だからこそ、心である祭壇の裏側に供えられている。
あの部屋に入る時、彼女は何を思い、何を思い出すのだろうか。


ニルエンが彼女たちを取り上げたといっていた。
神託があったからそう言うというのは、あるのだろう。
だけど産まれる前に何故髪と目の色がわかる。
そう、とりあげたってのは正しくそのままの意味で、親から、家族からなのだろう。


やはり、生まれて暫くはルーミンの示したように平穏な暮らしがあったんじゃないか?
そこに友がいたか、親がどれほどの心を与えていたかはわからないけれど。
街並みは彼らの望んだ形じゃなかったのかもしれないけれど。
それでもなっちゃったんだ仕方ない、立ち向かわなきゃ。教皇さんも言ってるだろう?


……おやめください、おれもこころがいたいです。
一方で立ち向かう妹様のステータスはこんな。


さすがきょうこうさま、こころもからだもおつよい。
ていうか解雇押したら自由になれるんじゃね?どうなるか知らないけど。
スキルのとこも見忘れたんだが何かあるんだろうか。

そんな教皇さまとのラブラブデートダンジョンだったわけだが、両者に思い入れがあると微妙に傷つくぜ……。
俺は2人を守りたいだけなんだ!早く来い救済クエスト!!

ところでなんっつーの。


お前の追い出すべきクトはこっちじゃねぇよ。
そういうことするなら俺にも考えがある!!いくぞ!


お兄ちゃんどいてそいつ殺せない!!