艶美な一縁


差し入れを探しに行ったら面白いものを見つけてしまったので抗えなかった。桂新堂さんの「海老一会」。

姿焼きは半分にカットして身の面にあられをつけていて、あられ焼きは丸ごとの腹側にあられをつけているもので、どれも一尾入り。

あられのサイズも大きい物と小さいものが使い分けられている、こだわりの逸品たちだ。

 

・甘えび姿焼き


馴染みのあるエビ。えびせんというか、めんべいとか食ってる時の味わいと同じだな。これだけ食べてしまうと価格に対しての不完全燃焼が起きそうだ。

だが、覚えのある味だからこそ比較対象にできるってのはあるな。

とはいえ普段食べてる甘えびとは味が全然違うから、そこには驚きだ。甘えびってこんなに海老なんだ?あの甘みはどこに?

全商品内で一番邪魔なものがない。オーソドックスとか安心とか安定とか考えるとこいつがトップ。

 

・車えび姿焼き


軽い!一口かぶりつくだけでわかる、殻の食感が軽い。そして殻の味も軽め。
なのに身に入るとガツンと濃厚な味が襲ってくる。

味噌?味噌なんてこの位置にないよな?でもすごく甲殻類の味噌の味がする。これが車えびというものなのか。濃厚、出汁とりたい。

パリパリさも気持ち甘えびより強いか?あられもしっかり感じられるので圧倒的な主役。

食べる順番も吟味したくなるやつだな。俺は尻尾から頭に向けて食べたが、薄い味から濃厚を得て箸休めののち喉の奥に残るほどの旨味を叩きつけられた。後味が濃いのが嫌なら逆向き推奨かもしれない。

 

・ぼたんえびあられ焼き


どちらから食べ始めても一口目は海老感が薄い構成で、とにかく潮!!って印象からスタート。

海老の甘み。車えびは旨味だったが、ぼたんえびは甘さが際立つ。甘えびより甘い。そしてそれを磯が打ち消しまくる。どうして。(個体差)

味としては全体的に薄いんだが、最初に来るのが甘みなのは違いとして大きい。あられの主張は比較的弱め。

そして丸焼きだからか殻が強いな!そうでなくともしっかりとした歯ごたえがあるのに、居残り続けて主張が強い。お仲間は胃に飛び込んでますよ。

 

・車えびあられ焼き


何もかもが違う。

なんかあられがあられしてる気がする。一口目から美味!!ってなる。他のは前座。マジで前座。

姿焼きとこんなに味違うもんなんですか?ってくらいお上品で後味控えめ。

姿焼きより味が薄いといえばそうなのかもしれないが、押しつけがましくないということだ。

ぼたんえびはガリッとした食べ心地だったが、こちらはしっかりと身を食べてる実感がある。それもまた嬉しい。

あとやっぱ殻が強い。

尻尾から食べてると頭の殻が外れてしまうんだが、逆に言うと外してしまえば邪魔されず頭部をいただけるということだ。頭部好きならありがたいまである。

 


甲殻類アレルギーや集合体恐怖症の人には渡せないし単身向けでしかないし、日持ちもとても長いというわけでもないあたり、差し入れ向きかと言われると微妙だ。

実際価格と入り数を見るとどこ向けの商品なのかは結構謎ではあるんだが。

だが「自分で買うことはなさそう。」と考えると面白い差し入れにはなるんじゃなかろうか。

海老は目出度いものだし、多少嵩張るが重くはないので、ハレの日に渡すものとしてはおあつらえ向きかもしれない。

 

確か単品で買うこともできるので、これは興味が無いけどこっちは気になるだとか、味見しておきたいって場合はそれでもいいだろう。

オススメがどれかってなると悩ましいところだが……。

断言できるのは、殻が苦手なら姿焼きシリーズだということくらいか。