トーク・トゥー・ミーを見た。
面白そうと思った時点でもうほぼ上映していなかったのでアマプラで見た。
来てほしい来てほしいと言いながら開始から一か月放置してしまった。ホラーって覚悟決めないといけないからズルズルと先延ばしにしてしまうな。
ご近所のパリピグループの交霊会に参加して、トリップ感覚が癖になって深追いした結果、弱みを突かれてしっかりガッツリ憑かれちゃった☆という映画だ。恐らく語弊がある。
見終わってみれば、とてもホラー入門のような作品だった。早く言うとあまり怖くない。
具体的にどういうところがと言うと、この映画、ジャンプスケアが無いんだよ。
幽霊が出るにあたって儀式があったり音があったりゆっくり現れたりで、構えられてとても優しい。というか、驚かそうとしていないんだよな。因縁があったりストーカーだったり呪いだったりってのがないので。
ホラー映画っていうと対人でも突然現れてびびらせにくるから、それがないだけで全然違う。
怖くない理由のひとつに現実に持ち越さないってのもあるのかな。
脳に焼き付くほどのシーンもなく、どこからともなく現れる怪物もおらず、あくまで儀式によって見えるようになるものなので儀式をしてない視聴者には一切影響がない。とても心に優しい。
なにより建築様式が全然違うからな。ドアノブの位置が滅茶苦茶高いし壁はレンガだし、日本のホラーみたいな這い寄り方をしないので安全安心。
なんなら序盤ずっとドアノブ見てたくらいだ。肩くらいの位置にあるとかマジたっけぇー。
あとはグロがなければ安心して見ていられるんだが、そこは命の危機の話だから避けられない。
不思議な力であらぬ方向に骨が折れたり、何者かにどこかに引きずり込まれるようなのが見てて気楽なんだが、物理で攻撃するのは作り物とわかっていても目を逸らしてしまう。具体的な動きがあるからゾワゾワするんだよなぁ。とりあえず刃物と鈍器使うのやめようか。
これは宗教の違い故でもあるんだが、天国はともかく煉獄地獄のイメージはどうしてもついていかないので、あちらの作品を見るなら基礎知識として持っておくべきなんだろう。
地獄に落ちるの印象がこっちとあっちで全然違う上、煉獄に至っては素っ飛ばして直行だもんなぁ。あの辺の話されると「ソッカータイヘンダネー」で済んでしまって恐怖がない。
意識だけで言えば建築様式が違うから怖くないのと同じことだ。
さてこの作品、プライムビデオのジャンルが「ホラー・サスペンス・ダーク・心に残る」というものだったんだが、恐らくだけどその“心に残る”って憑依とかそういう意味だよな?
ホラーとサスペンスはリンクになってるんだが、他はそんなこともなくただ文字だけ。
もし後者ふたつもカテゴリーリンクのようなものがあったなら、感動系の中に混ざり込んで地獄の様相になりそうだ。
地獄……いや、煉獄かもしれないが。
