夢落ち


こういうものを見るのは決まってなんらかの予定に追われている時だ。
どうやら焦燥感からくるもので、不安を掻き立てるために起きるらしい。
だらだらしなければいい話なのだろうが、人間休息が必要なので無理をするのもよくはない。
計画性がないから、というのも一理あることだろうがこれでもある程度は余裕を持って行動しているつもりである。

こうやって文字に起こしている間も何をすればよかったか、何をしなくてはならないのか少々頭が追い付いていないのも確かだ。
自分に甘く、消化しようと決めていたものを放置決め込んで忘れ去ってしまえば見なくなるのだろう。
けれどそんな人生が満喫できたものだとも、俺はあまり思えない。
……いや、そうすると決めればまた別の、もっと身になることを生活の中に組み込めるのだろうが……。
それでもなぜ続けるのかというと、楽しいからだ。
したいことをしつつ追われることは馬鹿だなぁと思うのだが、そんな自分が嫌いじゃないのだ。
将来的に何の価値もないものになることだとしても、今の自分を作り上げているのがそれだと知っているからだろう。
あの頃の自分は馬鹿だったなと思えるためにも、焦る程度に好きなことをしていきたい。

未来に同じことができるという確証はない。
だから今、できるうちに少しでも。
それが留まっていることなのか進んでいる状態なのかはわからないけれど。
いつかの時間の先に、懐かしくて戻りたがる過去になるように。
後悔しないように、誇れるように。
そうするためには多少焦って、多少自分にせっつかれるくらいじゃないといけないよな。

……と言っても、墜落地点までの距離を縮めるのだけは勘弁だが。
乗る夢も見るのでどうせならそっちを見続けたいもんだ。