2010年の話だけど以降いくかわからんので。
ピン芸人の一番を決める大きなイベントだな。
なんで行ったって?ノリで。
当時は勢いの強さから東京で参戦したが、会場は渋谷のTEPCOホールだった。
今は貸し出し中止になってるんだな。
参加日と会場に着いておく時間をHPで確認し、当日受付でエントリー費を支払う。
その際にゼッケンというのか、番号を書いた布地のシールを受け取るので順番までにつけておくこと。
待機するのは部隊の裏のスペースで、いろんな人の小道具や会場の備品が所狭しと置かれている。
更衣室はないんだったかな。そこかしこで上に着たり脱いだりする人がちらほら。
やはり半数以上はお笑い事務所や養成所の所属、貼りだされているリストにも所属先が書かれているし、知り合いが多いことから皆さん会話で緊張をほぐすなどしている。
場に50人いても無所属は10人もいないし、来ない人も結構多い。
自分の居る場所の隣で、誰かが渾身のネタを力の限り演じている。緊張が増していく。
1時間だか2時間ごとに時間調節として、司会の方の漫才が入る。
「それでは次は、番号XXX、○○さん!どうぞー!」
順番が近づいていく。
何事にもいえるが、人前に立つというのはいつまで経っても慣れない。
最後にもう一度、セリフと動きの確認。
周りの人も同じ気持ちだろうか、それとももっと余裕があるのだろうか。
失敗してもいいから、全力を出さなくては。
順番1つ前になると番号と芸名を呼ばれる。
上手の裾に隠れて、先に舞台へあがる前の人を見ながら2分の待機。深呼吸で息を整える。
「632番、牧原久人さん、どうぞ!」
裾から中央へ、視線はまっすぐ。演技の最初はやはり、挨拶だ。
「よろしくおねがいします!!」
会場は科学館(?)の最上階だけあり、狭い。
席は80ほどだろうか、その分マイクがなくても声が届くし、お客さんとの距離も近い。
さすがに後方人の顔は見えないけれど、前の席の人は舞台の明かりで顔が見える。
笑わない人、笑ってくれる人。
誰が審査してるのかもわからない。
だけど今、自分を見てくれている人と、ここにいる自分自身のために頑張ろうという気持ちはどんどんと湧いてくる。
緊張して頭が真っ白になりそうなのに、楽しくて楽しくて顔が自然と笑ってしまう。
この感覚が気持ちいいから、皆舞台に立つんだよな。
制限時間の2分より少し巻いてしまったか、早めに一通りの動きを終える。
最初が挨拶なら、最後も挨拶で。
「ありがとうございました!!」
いやー……全力でいってミスもしたけど、楽しかったです。
気軽に参戦できるのがとても良い。
ネタをひねり出すのは大変だけど、人生の話の種として一度参加してみるのもいいかもな。
それに、これだけの人が夢に向かって頑張ってるんだなってのも見れてやる気を貰える。
参加だと皆のネタを見れないので、観客として向かうのもよさそうだ。
今年の開始まではまだまだ長いけど、今度は一回見に行ってみようかな。