ネオジパングへの行進

その昔、相棒にVRの世界が出てきたことがある。
足を動かせばVR内でも動くそれは、未来的で。しかし無理があるだろうと言いたいものだった。
何より酔いが酷そうな色遣いにお前それはないわって思った。ぶっちゃけ思った。

さてそんな歩行システムVRの話だ。

KATlocoというトラッカーがある。装着した場所の動きをセンサーに送って足腰膝の追従をさせるものだ。この装置はVR内で歩くことができるのを売りにしている。自由移動できるゲームなら使えるようになるとかならんとからしい。

基本はユーザー側にUnity(開発ソフトだと思ってくれ)で追加するらしいが、ゲームの機能として既に入っているのならユーザーはメニューからオンオフ入れるだけだろうし、装置を足首につけるか太ももにつけるか靴につけるかするだけだ。

……足移動がデフォだとトラッカーを最初に購入する必要が出てくるんだが、導入の敷居が高い(3万くらい)からコントローラー移動も平気だと思いたいがどうなんだろうかあの世界は。


つまりあの世界は現実に不可能ではないわけだ。

問題は日本家屋のどの部屋でどうやってそれを使うのかなんだが。そうでなくとも勝手に動いてしまって壁にぶつかるのに足動かすとか確実に動くだろう。

狭い場所で使うための機器も今売られてるが、それを使うとかえって遊べないものもあるので利点と欠点を天秤にかけると微妙なところ。
どうしてもでかいものになるので置き場をどうするのか、搬入をどうするのか。それを使わないで遊ぶ時のスペースが余分に必要になるのではないか。

あと何より準備の量が増えるのが面倒なのと、VRつけててもモニター前に用事ができたりするので固定されるのは地味に困る。VR内でデスクトップ画面は見えるが望む動作はやはりキーボードとマウスの方が手っ取り早いのだ。

前後移動でいいのなら椅子に座って足をぶらつかせれば済む気がするが、足踏みなんだよな。確か。


コントローラー移動が体力的にもとても楽なので、そんなに普及する仕組みではないんだろう。ハンドトラッキングと合わせれば完全に現実と言えるが、現実を持ってくとフィジカルが物を言いまくるから良し悪しがある。

剣戟ゲームのガルガンチュアなんかは腕を振る技能やら反応速度やらエイム力やらが関わってくるから自分の強さの上限を突破するためにリアルで鍛える方向に走るわけだし。
健康になるのは良いことだが、リアルに引っ張られ過ぎると遊べる時間が減ってしまうのでそこなんだよなぁ。

数年前に比べれば未来が来ている感覚はすさまじいが、満喫するには機器だけが未来にひた走っていても意味がないのでは……と思わんこともない最近である。


ついでに言うと最近自分の写真からアバターを作ってくれて、そのアバターの色を変更したりしてアレンジするようなサービスが開発中なので、リアル持ち寄りVR世界というのは今日明日始まるくらいの話になっているぞ。
いろんな人が考えた未来の姿が集約されて現実になっていく様を見るのは、やはり楽しいな!