祭りは浅草で


まず、こういうものに当選したんですよ。

それは6月の末、1通の当選メールから始まった。
7月に封書が届き、俺は悩んだ。
1回目の練習……行くっきゃないよな、と。


7月22日、東大はあくまでついでで、19時からはとある体育館にいた。
2時間踊り通してわいわいと練習を終え、踊る楽しさに久々に魅了された。

8月12日、コミケ後は無謀だろうかと考えながらも2度目の練習。
最後まで通すことはできなかったものの、確認しておかなければならないことは8割した。
マイクで指示するとエコーで聞き取れなくなるよなぁ……。

そして8月30日、またしても東京に降り立った。

台風が来ているという話は不安にも安心にもなり、いっそ中止になった方が気楽なのになんて気持ちもなくはなかった。
だが当日は幸運、そして不運にもカンカン照りの36度。


館内は撮影禁止なので写真はない。
朝礼、最終練習、昼飯、着替えを終えて路上へ。
じりじりと射す太陽の下、大音量で流される関係のない曲。付近の店の宣伝のようだ。
このまま流されれば、自分の聞くべき曲が聞こえるかどうかもわからない。
始まりを揃えられるか不安な中、吹き飛ばしたのは最初の一手。
聞きなれたメロディに釣られる体は、なんとかなると教えてくれた。

沿道には人、人、人!
若い人より50代以降の人が目立つ。
カメラを構えて笑顔を向けて、それに俺らも笑顔で返す。
本番なら広いだろうと思っていた道路は練習より狭く、四苦八苦して焦りながら体を動かす。
習ったとおりにもいかないし、滅茶苦茶になったところも少なくないけれど楽しくて楽しくて、見ている人にも笑って欲しくて皆笑顔を絶やさなかった。
半分も過ぎれば喉はカラカラ、頭もフラフラ。
だけどそれすら気持ちいい。

40分は思ったより長いけど、駆け抜ける道は思ったより短くて。
もっと長くたっていいのにと名残惜しい中、曲は切り替わりお仕舞いの合図。

ゴールでポカリを受け取って、道すがら飲み飲み控え室へ帰る。
このまま階段上ってもいいかもな、なんてハイテンションのまま。だけどそうもいかないので1フロアだけ駆け上がって。
戻った部屋は完全に打ち上げ会場に切り替わっていた。
サンドイッチにからあげ、エビフライにナッツにチョコに、ハッピーターンやらばかうけやら沢山並ぶ机に、炭酸無炭酸、ビールに酎ハイ。
色々ありすぎて半分も覚えてないけれど、お祭り騒ぎの室内でガンホースタッフさんからお疲れ様の言葉ともう1つ。

「この記念にパズドラ回しましょう!!」

\ガチャッ/

まぁ俺パズドラやってないんですけどね(‘∀`)

まだまだ楽しい時間は続いて欲しいのに、打ち上げの時間も終わり、男女に分かれて着替えタイムへ。
廃棄されちゃうっていうからその間ももくもく食ってたけど。
エビフライとナッツつめるためにビニール袋かタッパくださいって言いたかった。

その後もユーザーさんの打ち上げ行ったりして、気付けばうっかり23時。
チェックイン21時予約だったのでハラハラしながら宿へ向かい、寝てる同室の方に迷惑かけつつ大人しく眠りについたのだった。
足裏にまめできるのは予測してたけど、靴下穴空くのは想定外……。


なんにせよ暑い一日、関係者各位お疲れ様でしたってことで。

ネタにできるってことで応募したもんだったけど、次回も出たいくらい楽しかった!