ただのメシ記

新今宮周辺……いわゆるあいりん地区に泊まる機会があったので、ついでにうろついてきた。
あいりんはヤバいヤバいと言われるが、そんな50年も前の話じゃあるまいしってノリだ。
実際ここ数年、宿泊所やら狭いアパートなんかが保護や仕事の斡旋をしているので路上生活者は全然見ないくらいだな。
日雇いバイトが規制されたから、かえって安定したんじゃないかと思うくらいだ。
まぁ、それでもあまり暗い時間に入り組んだ場所へ入ろうとは思わないし、「ちょっとここいらで休憩」とか言って立ち止まったりはしない場所だが。
路上生活者はなんばの商店街進んだ途中にある高速道路下のほうが目立つし、多いのは地下鉄の通路。触れちゃならん人はアメ村の方が多いって印象だから遭遇数で言うとそんなに危険感じないんだよなぁ。
南千住だって基本は穏やかにわいわい集まってるおじさんばっかだし。
どっちかってーと、ここいらで日本語通じない人らと遭遇する方が個人的にゃ怖い。

ここまで言っておいてあれだけど、俺の住んでる周辺もたいがいだから危機感薄いんだよ。
あれな人とかそれな方々とか、やばいって言われる人には普通に遭遇できる地域だから「近所と大差ねーじゃん」って思っちゃうんだよ。
一時期公園の奥にテント張って滞在してた人とかいたしな。
俺んちの周りの治安が異端なだけか。警ヘリって毎日飛ぶものだと思ってたし。
でも危ないと思う場所は認識できてるから、言うほど無謀とか無防備ってわけでもないつもりなんだけどなぁ。

さてそんな地域だけども、一線こえれば通天閣。
危ないとか怖いとかを置いても、一時期大阪のメインを張った観光地。寄っていかねば損ってもんだ。
通天閣自体3度か4度か来てはいるがな。一切上らずに。
そういえばいつぞや解体されてるのを記事にしたフィスティバルゲートは完全に解体終了してさっぱりした状態になってたな。
地下鉄の出口が妙に綺麗で「こんなだったっけ?」と違和感が。

話題にされきったエリアだが、そんなところで見所といったら何だろう?
……と、うろついてたら目に入ったのが。


某有料駐車場の横にありますオマケ付き自販機。
金入れてジュース買ったら右の機械のランプが点くので、そちらを押せばオマケget。
当たりとかハズレとかは無し。


ガシャンと。
オマケはこの通り、箱に入って出てきます。
うちの近所だとポケットティッシュとか入ってるやつを見たことがあるな。
利用者はお得、企業は割引券に釣られて収入up、自販機屋はリース代がもらえて、設置者は広告収入ができる。
損のない関係が幅広くてさすがなもんだ。


いまやあまり見なくなったカップ麺自販機もあるぞ。
生憎商品面が結露してしまっているが、モノに変わりなし。
お湯も自販機が出してくれるってのは便利な発想だよな。
こういうとこでしか見れない縦長カップのうどんやそばも珍しくって、ついつい手が伸びそうだ。

他にも安い自販機が山ほど置かれている地域なわけだが、その内いくつがヤクザ屋さんの小遣い稼ぎなんだろうな。
50円&80円自販機とかモロにそれっぽいんだが。
役に立たない正義の味方より役に立つ悪のほうが印象よくなっちゃうよなー。怪しんでもついつい使っちゃう。

 

ところで、通天閣といえば串カツであるわけで。
勿論食いに行きました。
まずはJR高架の南側、大よしさん。
呼び込みが激しくて北側から逃げてみたわけだが……。
しまった、ここ高い。
来ちまったからにゃ腹を括って注文。


こちらは伝票に記入して提出する注文スタイル。
お呼びくださいって言われたけど付近に店員さんこないよ、ボタンもないよ。
安いのを選んでるってのもあるけど、高いのに心惹かれるのがないってのもあってこの状態。
好き嫌いが原因で食えるものが少ないせいで野菜が!野菜が足りない!!!


届きまして左手前から砂肝、つくね、うずらの卵、もち、蓮根。
手奥は左からササミに豚に、牛2本。

揚げ物ばかりだというのに油っぽさは言うほどなく、2度づけ厳禁のたれも丁度いい辛さ。
サクサクとした食感で軽々胃に落ちていく。
具のサイズも丁度いいんだよなぁ。
ただあのすみません、キャベツがでかいです。
もっと細かいものだとばかり。


日を改めて、ふぐ料理をこちらで食うなら選択肢にあがる昔からの店、づぼらやさん。
前日に見て興味は持ったもののスルーしたんだが、やっぱ食べたいなーってことで意を決して頼みました!


ふぐの白子のグラタン。

わかるか、このイロモノ感。
和食の店のはずなのに、誰の考えでできてしまったんだとツッコミ入れたくてしょうがない一品。
到着するとチーズの匂いが香ばしく涎が湧き出す。
味の濃いグラタンを掬い、口に運ぶ。
あまり家で作ることのないものだし、外食にグラタンっていいよな。なんて幸せと味を噛み締めて。一口、また一口。
白子を掬うとぷるんとして、舌に乗せるととろけて消える。
数テンポずれてから濃厚な味を口の中に残して、「まだここにいるよ」と自己主張。
ふぐ専門店だからこそできる取り合わせ。他では食えない不思議な料理。
本当に、この味は……………………どうしてこうなった…………。

いや、うん。
グラタンにする意味は……なかったかなって……。
白子の刺身というか、生のままのもあるんでそっち食いましょう。値が張るけど。
3つ食えて950円はお得っちゃお得なんですけど、もっと普通に味わったほうがいいよコレ!!
子供向けにしても難易度高すぎる。


2店目の串カツ屋は串カツじゃんじゃんさん。
左手前の下から、じゃがいも、さつまいも、チーズつくね、牛、せせり。
手奥は餅とたこ焼き。
たこ焼きは想像通りのガッカリ感だった。試すのならここが安くて気楽。
餅も野菜も衣を半分しかつけられてないのが残念。
特に餅は全体かけが好きなんだけど、爆発の危険性とか考えると半分が安定なんだろうか。

個人的な話をすると、狭さで人気あるように見せて客を呼び込み並ばせる有名人商法の某店Dさんはいかがなものかという意識。
串カツと焼肉を芸人は出店しまくってるが、そんなにも店を出しやすい業種なのだろうか?
それとも所属の何らかの横繋がりから、有名人という生贄が欲しいのか?
名義貸しっぽく見えてなんとも後ろ暗さを感じるんだよなぁ……。


変り種だと!?
このリストに羊入れるのはちょっとどうかと思うんだけど、どうなんですかね?


……ない……これはない……。
実際注文した人のブログが探せばあるようで、写真が載っているんだが……サソリ丸ごととかマジかよ……。
他で食えないことを考えると500円ならありなのかもしれないけれど、コオロギはない。無理。
サソリもなー。他の調理法でならまだしも、串カツだとソースで味わかんなくなるだろうし、ってことでスルー。
かわりに注文したのが……


らくだ(左)とあか牛ベーコン(右)。
あか牛ベーコンはベーコンの味がちょっと強いか?あか牛があまりよくわからない。
らくだは筋がギシギシいいそうな歯ざわり。味と灰汁具合は豚に似てるかな。

他の変り種については、3種ほど他で食えそうだったのでらくだのみ頼んだわけだが。
カエルって扱ってるところどっかあるんだろうか。
3種中2種もまだやってるかどうかわからないから、閉まってたらここにこよう。

こうやって見ると、食べ物にもネタ性を求めるのは県民性なのかななどと、ふと思う。
食べ物で遊んじゃいけませんって幼稚園の頃に習ったのに。
遊んでるっていっても、食えるものを作ってるあたり遊びじゃないんだろうけれど。
先祖からの血には抗えないなと認識する二晩だった。

あ、あいりん地区のホテル2件(+1)を安宿レビューに追加して、ついでにページ形式いじりました。
グループ会社を選んで泊まったので内容はほぼ同じ。