そう、そして

さよならを言いました。ありがとうを言いました。
明るい光の国から、暗い闇の国に落ちました。
暗い国で、自分を助けてくれるものを探しました。
俺が諦めそうになった時、一人の人が、一つの明かりを差し出しました。
たった一つのその光に、俺はすがりつきました。
その光は温かくて、いつでも俺を迎えてくれました。

時に、苦しい時もありました。
時に、罪に苛まれる時もありました。
時に、その場に居て自分は其処にいないような空虚感を感じました。
時に、自分は此処に居ていいのかと悩みました。

その時その時に、少しの間離れることにしました。
離れて、間を置いて。
やっぱり俺には此処しかないんだと、そう感じさせてくれました。

一人の人が居なくなろうとした時、追いかける俺の手をとって「行っちゃ駄目だ」と言うヒトが居ました。
「キミが追いかけたって、何も変わらないんだ。これはキミが手を出す問題ではない。」
そう言ってくれたという事実を理解するには、俺は幼すぎて。
時間が経って。君を懐かしみながら他の楽しみを探した。
優しい仲間たちに、楽しい友人たち。
恵まれていたんだと思う
だけど、歯車は外れて・・・時計は壊れていった。
大切な人は離れ、後悔だけが残った。
自分にどうにもできない運命の流れと、自分が起こしてしまった事実の大きさと。
全てが嘘のように崩れた。
組み立てたパズルは形も残っていなかった。

止めなかった自分が居た。
止められなかった自分が居た。

馬鹿な事をした。
なんて、後で言うのは容易い事で。
そんな事をしてた馬鹿な自分を殴り飛ばしたくて。

沢山の後悔をしました。
それでも、昔自分を受け入れてくれた人達の居た、あの場所は暖かくて。
俺にはもう、そこには居られないと思うくらい・・・その場所は眩しすぎて。

少しの間だけお別れをした。

誰も居ない場所をみつめて。
一人だけの挨拶をした。
帰ってこれるかなんてわからない。
このまま居なくなるかもしれない。
そんな、見えない未来をみつめて。みすえて。

一年と一ヶ月
色々お世話になりました
当分は帰ってこれないかもしれない
すぐ帰ってくるかもしれない
それはまだわかりませんが
少しの間お休みをいただきます
ありがとうございました
おつかれさまでした
またどこかで

沢山の人に、ごめんなさいを言わずに出て行きました。
それは人生最大の罪で
そんな罪を彼は何度も犯しました。
罪深きワタシと共に。
今でも間に合うというのなら、全ての人達へ
ごめんなさい
言葉だけなら偽りの心で言えるけど
今、この言葉は嘘偽りの無い、正真正銘の自分の気持ち。
許してもらえるなんて思ってないけど。
言いたいから。それだけ。